「NISAって、非課税だしおトク!」
そんなふうに聞いて、最近はじめた人も多いのではないでしょうか。
確かにNISAは、投資で得た利益に税金がかからないという、とても魅力的な制度です。
でも、いいことばかりに見えるNISAにも「リスク」があるのはご存じですか?
今回は、NISAを使う前に知っておきたい、5つの代表的なリスクについて、できるだけわかりやすく解説します。
NISAの「知っておきたいリスク」

元本割れのリスク(お金が減る可能性)
NISAで投資する商品は、基本的に「株式」や「投資信託」などの値動きがあるものです。
つまり、「買ったときより値段が下がる=元本割れ」することがあります。
たとえば、10万円で買った投資信託が、数カ月後に8万円になってしまうことも。
せっかく非課税でも、元のお金が減ってしまえば意味がありませんよね。
特につみたてNISAのように長期で積み立てる場合、「途中で大きく下がってしまう時期」を経験する可能性もあります。
投資先を自分で選ぶ必要がある
NISAでは、自分で投資する商品を選ばなければいけません。
でも、「何に投資すればいいのかわからない…」「どれが安全なの?」という人も多いはず。
人気の投資信託やインデックスファンドなどはありますが、「人気=安全」ではありません。
リターン(利益)が大きいものほど、リスク(損失の可能性)も大きくなるのが投資の基本です。
しっかりと商品の内容を理解せずに始めると、後から後悔することも…。
お金をすぐに引き出せない可能性
たとえば、病気やケガ、急な出費などで「まとまったお金が必要!」となったとき、NISAで投資しているお金がすぐに使えるとは限りません。
投資信託は売却してお金が戻るまで数日かかりますし、売却したタイミングによっては元本より減っていることもあります。
「いつでも使えるお金」と「長期の資産形成」は分けて考えておくことが大切です。
非課税枠には上限があることに注意
新NISAは、たしかに“無期限で非課税”になりました。
でも、非課税で運用できる金額には「上限(限度額)」があります。
たとえば、生涯で非課税のまま投資できるのは最大1800万円まで(成長投資枠:1200万円+つみたて投資枠:600万円)。
この枠を使い切ると、それ以上はNISAの非課税メリットを受けられなくなります。
また、NISAでは売った分の非課税枠はその年には復活しない仕組みです。
たとえば、その年に100万円分の株を買って途中で売ったとしても、その年の非課税枠100万円は「使ったもの」としてカウントされます。
長期の資産形成をするには、どのくらいのペースで投資していくか、計画的に非課税枠を使う意識が必要です。
5. 情報不足で“なんとなく投資”してしまうリスク
「NISAはおトクらしいから」「周りもやってるし」
そんな“なんとなく”で始めてしまうのは、ちょっとキケン。
NISAを使うこと自体は悪いことではありませんが、投資は「自己責任」です。
自分で選んで、自分で判断して、自分のお金を使うという意識が大切。
たとえば、SNSでおすすめされた商品をそのまま買ったり、誰かの意見をうのみにしたりして失敗するケースもあります。
まずは少額から始めて、しっかりと情報を集めるクセをつけましょう。
まとめ~リスクを知っていれば、NISAはこわくない~
NISAには、次のようなリスクがあることをお伝えしました。
- 元本割れのリスク(お金が減るかもしれない)
- 投資先を自分で選ぶ必要がある
- すぐに引き出せないことがある
- 非課税枠には限りがある
- 情報不足による“なんとなく投資”の危険
でも、これらは「リスク=悪」ではなく、「リスクを知ったうえで、どう向き合うか」が大切です。
NISAは、きちんと仕組みを理解して、長期的な視点でコツコツ積み立てることで、資産形成の心強い味方になってくれます。
焦らず、学びながら、自分に合った方法でNISAを活用していきましょう!